台風19号被害、福島県川俣町災害ボランティアセンター視察報告
ボランティアインフォ及川です。10月12日に発生した台風19号、その後の豪雨によって、全国各地に災害ボランティアセンターが立ち上がり、多くのボランティアの力を借りて、連日復旧作業が行われています。
各地のボラセンの状況を把握しようと、先日福島県、川俣町の災害ボランティアセンターを訪問してきました。なぜ福島県なのか、それは東北の中でも福島県と宮城県の県境に位置するボラセンが、特にボランティア人材の足りていない地域になっているのではないか、と思っていたからです。
今回の災害の特徴として、東日本大震災と異なる点は、首都圏、北関東も被災しており、ボランティア人材の確保は近隣住民を中心に集めなければならない点です。
宮城県内では特に丸森町がクローズアップされ、先の三連休も宮城県社協が支援に入り仙台駅前からボランティアを乗せたバスが出発していました。
一方福島県もいわきや郡山から、南相馬、伊達市、川俣町まで、広い範囲にて被災し多くの家屋で泥かきや家財運び出しのニーズがあります。
特に川俣町や伊達市は総人口も少なく、中心市街地からも離れているため、普段から市民活動などが盛んな地域とはいえません。こういった地域はよりボランティアが集まりにくく、ニーズがなかなか解消しない傾向にあります。
川俣町社協の東山さんに、現在の状況を伺いました。
「災害ボランティアセンターの立ち上げ自体、初めての経験で、手探りの運営が続いています。職員も最近になって交代で休みをとっていますが、通常業務もこなさなければならないため、疲れが溜まってきています」
「ボランティアニーズは住民から依頼があると、まず職員が調査に伺います。どのような作業が必要か確認後、ニーズとして共有し、ボランティア作業とマッチングします」
「現在のニーズは49件(10月31日時点)、完了は17件、床板を剥がす技術のあるボランティアさんがいないため、手付かずのニーズが4~5件あります。11月末にはニーズを全て解消したいが、先の見えない状況です」
これまで活動したボランティア人数は最高人数が45人だそう、そのうち福島県聖光学院の野球部員が26人含まれていたとのことなので、一般ボランティア人数は1日に最高で20人弱ということになります。このペースでいくと年内中にニーズ完了するかどうかも難しい状況となってきます。
また、川俣町は広瀬川の支流に沿って、被災家屋が点在しているため、まとまった人数でのエリア対応が難しいようでした。
現在、川俣町災害ボランティアセンターでは福島県外からもボランティア人材を募集しています。
募集要項の詳しくは下記ボランティアインフォのサイトをご覧ください。
また近隣には町営の宿泊施設があり、遠方からの方でも活動できる環境が整っています。
1日でも早く、被災された方の暮らしが、安心できるものになるよう、多くのみなさまのご協力をよろしくお願いします。
その他、各地のボラセン募集情報は下記にまとまっています。