100年後の森を作るプロジェクト
こんにちは。ボランティアインフォの及川です。2011年の設立から2013年くらいまで被災地のボランティア募集団体を訪問し、ブログで発信していました。
その後、出産や育児が始まり、ボランティアインフォの活動から少し離れていましたが、今年度から復帰することになりました。お久しぶりの方も、初めましての方もどうぞよろしくお願い致します。
先日「わたりグリーンベルトプロジェクト」さんを訪問してきました。
このプロジェクトでは亘理町の海岸沿いに、(南北の)長さ3kmの防潮林を整備するもので、震災前の防潮林は伊達政宗の時代から約400年にも渡って農作物や生活を守ってきたそうです。
震災後、各地で失われた防潮林の整備が行われていますが、私はわたりグリーンベルトプロジェクトを訪問する前までは、一本の木が一人前になるまでに費やす月日の長さを、知りませんでした。本当に気が遠くなるような長さなんです、森を作るって。
わたりのプロジェクトでは亘理町に自生する植物から種を採取するところから始まります。種を植え、苗を作り、植樹できるまで2年かかります。
そして植樹します。私が見学させて頂いた苗木で、1メートルくらいに育ったもので生育期間は5年とのことでした。
これらの苗木が立派な森になるまで100年かかると言われています。
100年後の未来を、0から育てていくプロジェクト。当然、いま関わっている人たちは完成と言われる頃にはこの世からいないかもしれません。このプロジェクトは世代を超えて未来へ託されていく、壮大な計画なのです。
そしてこのプロジェクトには誰でも、関わることができます。
たとえば苗木の里親です。私も今回お土産に里親セットを頂いてきました。
ポットと種と土がセットになっており、自宅で種撒きをして苗木になるまで2年ほど育てます。苗木に育ったら、亘理町に植樹をするそうです。自分が種から育てた木が、その地で100年生き続けると思うと、なんだかワクワクしませんか?
その他、プロジェクトでは個人で参加できる植樹祭など、様々な参加の方法があるそうです。
今回ボランティアインフォではわたりグリーンベルトプロジェクトでの植樹体験を含むボランティアコーディネートを計画中です。(詳細は決まりましたら改めて、公開します。お楽しみに!)
プロジェクトを訪問したあと、亘理町の住宅地だった場所を車で走ってみました。
自宅をリフォームし住んでいる方もいれば、津波の傷跡がそのまま残り、時間が止まったままのような住宅もありました。
ボランティアインフォ設立当初、沿岸部の団体を訪問しながら、その土地の様子や住まう方々の生活を、ボランティア活動の情報という視点からインタビューして発信していたことを思い出しました。9年経った今はどんな景色になっているのでしょうか?
今後も様々な団体を訪問して発信していきたいと思います。