100年後の森をつくる2〜構想を形に〜

volunteerinfo.hatenablog.com

↑以前ブログでご紹介したわたりグリーンベルトプロジェクトさんを、河北新報社の方と再度訪問してきました。

今回の訪問は、河北新報社さんが企画する「今できることプロジェクト」にて当団体がボランティアツアーのコーディネートを実施しているため、その下見と取材を目的に行って来ました。

 

www.kahoku.co.jp

 

前回7月に行ったときより、畑の緑が濃くなっていて、新しい名産として栽培されている落花生が収穫時期を迎えていました。

 

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落花生の葉が青々と茂っています。

畑の仕事は主に亘理町に住んでいる高齢者のみなさんが行っています。ちょうど私が到着した時間、ビニールハウスの外でみなさんお茶っこタイムをしていました。

この菜園事業はおらほの畑という被災高齢者のコミュニティ再生と生きがいづくりを目的にわたりグリーンベルトプロジェクトが行っています。送迎つきで午前中は畑仕事、お昼は手作りのご飯をみんなで食べて和気あいあいと過ごします。

栽培する野菜はさつまいも、落花生、トマト、なす、ズッキーニなどたくさんの種類がありました。お昼ごはんに私もいただきましたが、どれも新鮮で美味しいものばかり!

この日「さっき収穫したばかりの初物です!」と見せていただいたのは落花生!

粒が大きく、収穫したあと乾燥させずに茹でて食べるそうです。

この落花生が実はこれからの森づくりを支える重要な資源になるのだとか。

植樹した苗が一人前の木なるまで約30年、森ができるまで100年というはてしない年月がかかることは前回の記事でお伝えしました。

ちょうど今年、設立当初に制定したマスタープランでの植樹作業が終わるそう。これからは森を育てるために維持管理していくフェーズに入ります。植えた苗木の周りの草むしりなど、維持管理にも多額の費用がかかります。この落花生は新しい特産品として育て、その収入で森づくりを支えていくのだそうです。

 

試しに一株、収穫体験させていただきました。株の真ん中を掴んで左右に揺らしながら力を込めて引っこ抜きます。それをひっくり返すと、まるまる太った落花生がたくさん!

これを塩茹でにして早速当日の夜ビールのお供にいただきました。ホクホクして甘みもあり、食べる手が止まりませんでした。(塩多めで茹でるとおいしくできます!)

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白くついているのが落花生!

プロジェクトの代表、嘉藤さんにプロジェクトについてお話を伺いました。

「構想を語る人はこれまで何人もプロジェクトに関わってきた。でも、語るだけではだめ、それを形にすることが大事」とのこと。これには同席していた河北のみなさんも深く頷いていました。

東北特有の冷たい風である「やませ」から作物を守り、災害時にはたくさん命を守り、野鳥の住処となり、ミネラルたっぷりの海を育てる、たくさんの恵みを与えてくれる森を作ることは壮大で魅力ある計画ですが、それを形にするには果てしない時間とお金がかかります。

でもそれを形にしていくには、いま、ここから続く地道な積み重ねでしか成し得ることができません。ボランティア1人が苗木を植えるその行為は大事な小さな一歩なのだと思います。

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河北新報社主催で当団体がコーディネートをする「いまできることツアー」は11月2日開催です。ぜひたくさんの方にご参加いただき、この森作りの当事者が増えることを願っています。

ツアーの募集詳細は今後河北新報紙面やwebにて発表予定です。公表されましたら当団体でもお知らせしますのでどうぞお楽しみに!

(及川多香子)

 

 

100年後の森を作るプロジェクト

こんにちは。ボランティアインフォの及川です。2011年の設立から2013年くらいまで被災地のボランティア募集団体を訪問し、ブログで発信していました。

その後、出産や育児が始まり、ボランティアインフォの活動から少し離れていましたが、今年度から復帰することになりました。お久しぶりの方も、初めましての方もどうぞよろしくお願い致します。

 

先日「わたりグリーンベルトプロジェクト」さんを訪問してきました。

このプロジェクトでは亘理町の海岸沿いに、(南北の)長さ3km防潮林を整備するもので、震災前の防潮林伊達政宗の時代から約400年にも渡って農作物や生活を守ってきたそうです。

www.watari-grb.org

震災後、各地で失われた防潮林の整備が行われていますが、私はわたりグリーンベルトプロジェクトを訪問する前までは、一本の木が一人前になるまでに費やす月日の長さを、知りませんでした。本当に気が遠くなるような長さなんです、森を作るって。

わたりのプロジェクトでは亘理町に自生する植物から種を採取するところから始まります。種を植え、苗を作り、植樹できるまで2年かかります。

そして植樹します。私が見学させて頂いた苗木で、1メートルくらいに育ったもので生育期間は5年とのことでした。

これらの苗木が立派な森になるまで100年かかると言われています。

100年後の未来を、0から育てていくプロジェクト。当然、いま関わっている人たちは完成と言われる頃にはこの世からいないかもしれません。このプロジェクトは世代を超えて未来へ託されていく、壮大な計画なのです。
そしてこのプロジェクトには誰でも、関わることができます。

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苗木がすくすくと成長中。

たとえば苗木の里親です。私も今回お土産に里親セットを頂いてきました。

ポットと種と土がセットになっており、自宅で種撒きをして苗木になるまで2年ほど育てます。苗木に育ったら、亘理町に植樹をするそうです。自分が種から育てた木が、その地で100年生き続けると思うと、なんだかワクワクしませんか?

その他、プロジェクトでは個人で参加できる植樹祭など、様々な参加の方法があるそうです。

今回ボランティアインフォではわたりグリーンベルトプロジェクトでの植樹体験を含むボランティアコーディネートを計画中です。(詳細は決まりましたら改めて、公開します。お楽しみに!)

 

プロジェクトを訪問したあと、亘理町の住宅地だった場所を車で走ってみました。

自宅をリフォームし住んでいる方もいれば、津波の傷跡がそのまま残り、時間が止まったままのような住宅もありました。

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防潮堤からの眺め

ボランティアインフォ設立当初、沿岸部の団体を訪問しながら、その土地の様子や住まう方々の生活を、ボランティア活動の情報という視点からインタビューして発信していたことを思い出しました。9年経った今はどんな景色になっているのでしょうか?

今後も様々な団体を訪問して発信していきたいと思います。