『P@CT』さんにお話をお伺いしてきました!

P@CT(パクト)さんは2011年7月に地元発の団体が2012年10月にNPO法人化しました。
『ボランティアにいく!』 復興サポートステーション
『子どもたちを応援する!』 子ども支援
『宿泊する!』 二又復興交流センター
3つの事業を行っています。

①ボランティア活動拠点の運営 http://pact-rt311.org/saposute/
2012年12月に陸前高田市の災害ボランティアセンターの閉鎖を受け、復興サポートステーションを開所しました。
現在、月・火曜日を除き毎日ボランティアの受け入れを行っています。
年間ののべ参加者は2013年は15,000人、2014年は10,000人、2015年は6,000人と年々減少していますが、地元のニーズを拾いながら2016年も受け入れを続けています。
活動の内容も時間が経過するにつれ変化しています。
2013年頃は側溝の泥だしを行い、遺留品や不明者捜索を行うことが多かったそうですが、段々と生活に密着した活動に変わっています。現在は、
・仮設集落の引っ越し
引っ越しは、個人のものを扱うためデリケートなこともあります。そのため、引っ越した後の片付けや、荷物の運搬・荷卸しなどボランティアにもできるお手伝いを行っています。
公営住宅
仮設から公営住宅への引っ越しが進んでいますが、未だ管理などに手が届いていないことや、高齢の方が多いこともあり環境整備や夏場の草取りなどを行っています。
・漁業、農業支援
震災前、繁忙期は近所や親戚の人に手伝ってもらいながら営んできた漁業、農業ですが、震災後被害にあいみんなバラバラになってしまい「手伝ってくれていた人が遠くの仮設に行ってしまい伝手がなく困っている」など全体的に人手不足に悩まされています。
漁業、農は、「商売」としてみることもできますが、地元の人たちの背中を押せるようにボランティアにできることをお手伝いしてもらっています。
・その他
高田松原を復活させようと活動している団体の元へ、松を守る柵を作る活動などを行っています。

 

「なぜ自分たち(地元の人たち)で解決できないのか」ということを現地確認し、来てくれたボランティアさんにも「何のために活動をしているのか」ということを理解しながら活動してもらえるようにしているそうです。

②子ども支援 http://pact-rt311.org/kodomoshien/
震災によって居場所を失った子どもたちが気軽に集える憩いの場「みちくさルーム」を2011年10月から開始。現在、陸前高田市内4か所(気仙町、広田町、矢作町、小友町)で定期的に活動しています。
震災で、家だけでなく、公園や校庭を失い、子どもたちが自由に遊べる場所がなくなってしまいました。
また、街中でかさ上げ工事などが行われ、歩くことは危ないため、子どもたちは通学にもスクールバスを使い「歩く」「体を動かす」機会が減っているそうです。
みちくさルームでは、子どもたちが遊び、学び、体験できる機会や友達を集まったり、人と交流できる場を作っています。
みちくさルームサポーターも募集中です!http://pact-rt311.org/donate-2/

簡易宿泊所の運営 http://pact-rt311.org/hutamata/
閉校になった小学校を改修し、2013年7月に二又復興交流センターを開所しました。
私も、宿泊させていただきました!

学校に泊まるというだけでなんだかワクワク、ドキドキしませんか?
どんな感じなのだろう…と入ってみると、学校の名残はありつつも隅々まで清掃されておりとても清潔感のある宿泊場所でした。
聞いてみると、地元のお母さんたちがパートとして清掃をしてくれているとのこと!
気持ちよく泊まってもらえるようにと、来る人のことを考えながら仕事をしているそうで、その気持ちを感じられるような場所でした。

被災した場所は、いまだ宿泊場所が少ないなどという問題がありますが陸前高田は民宿も復活してきています。大船渡気仙沼の間ということもあり、ゆっくり町を見ながらボランティアに参加することもおすすめです。
陸前高田市内は平成30年度を目途に工事が終わる予定だそうです。
がれきを見れば震災のことを思い出しますが、段々と震災を感じる場所が減っています。
P@CTさんでは写真使いながら当時の様子を伝えることをしています。
ボランティアとして活動してもらうことだけが目的ではなく「防災」ということを意識してもらえるように伝えているそうです。
「ボランティアじゃなくても陸前高田に来てもらいたい。来てよかったなと思ってもらいたい」とお話ししてくれました。
お話を伺う中で「来てもらわないと、伝えたいことも伝えられない」という言葉が印象に残りました。

 

P@CTさんのボランティア情報はこちらから
http://bit.ly/1rVBRgl

前回伺った、気仙沼復興協会さん(ブログ:https://kacco.kahoku.co.jp/blog/volunteer12/64515)に行った時も感じましたが、地元の方たちが運営を行っているからこそ伝えたいこと、伝えられることがあるのだなと思いました。
「まちに来てほしい」という想い。
ボランティアとして誰かの助けになる。ということではなく、ボランティアで行くからこそ地元の人に出会い、まちのことを知ることができるのではないでしょうか?
復興に向けてまちが動いている今だからこそ見ることができるものがあります。
まだ東北に行ったことがない人も、しばらく行ってない人もこの機会にまた足を運んでもらいたいなと思います。

(ボランティアインフォ 田屋)