震災から4年目。在宅被災者支援を行う、チーム王冠(石巻)

ボランティアインフォは、2011年12月にチーム王冠に訪問していますが、
震災から4年目現状はどうなっているのか改めてお話を伺ってきました。

2011年12月に訪問したときの様子はこちらのブログから
https://kacco.kahoku.co.jp/blog/volunteer12/39678

前回のブログでも書いていますが
石巻は被災地の中でも、在宅被災者が多い地域です。
しかし、東日本大震災ほどの在宅被災者が出たことはなく、行政支援も機能できずにいました。

仮設住宅にいれば、良くも悪くもまわりに目があり、行政や被災地支援を行う団体も手を差し伸べることができましたが
自宅にいる場合は、それぞれの事情も分からず1軒1軒まわらない限り現状が把握できませんでした。

チーム王冠は2011年~2012年にかけて、1軒ずつ在宅被災者の家を周り、アセスメント調査を行い在宅被災者の情報を集めていきました。

在宅被災者の情報を集めるためのアセスメント調査でしたが、実際に1軒1軒周って歩くと、
「初めて支援してもらった。」「いままで誰にも話せなかった。」という声が多く聞こえてきたそうです。


何百軒という家を周り情報を集めるなど、本来ならば気の遠くなるような活動だったと思います。
現在、アセスメント調査のデータや調査をして繋がった人たちの話をもとに、在宅被災者が必要としていることをくみ取りボランティアと共に活動を行っています。

ボランティアインフォは、チーム王冠のボランティア情報を掲載させていただいています。
しかし毎回、ボランティア募集情報の内容に特に変化はありません。


最初に私はこんな質問をしました。
「震災から4年経って、2011年の時とは現状も変わったと思いますが、活動内容に変化はありますか?」
代表の伊藤さんからは…
「状況?変わらないよ。ボランティアの数は減っているけどね」
と返事が返ってきました。

どうして震災から4年経過しても、2011年からチーム王冠が支援する状況はほぼ変わらないのか。
それは、震災当初、在宅被災者の状態が把握できず
在宅被災者への行政支援が行き届かず、遅れていたことにも原因があります。
「家の泥かきをしてほしい。という要望が今でもあるんですよ。信じられますか?」


在宅被災者の現状を把握できなかったために、在宅被災者は声をあげることができず、どれだけ被災し困っているのかも気づかれずに、いままで生活してきた人たちがたくさんいます。それが震災から4年目の今もまだ続いているのが現実です。

「こんな震災体験した事ないでしょ?過去に例がないので先が読めるわけじゃない。ニーズがある限り続けていくよ」
伊藤さんの言葉には力強さがありました。

震災直後に比べて、復興に道を歩み始めた東北には、観光や体験型のボランティアも増え、ボランティアの種類は様々です。
ですが、「被災した人や困っている人が第一」ということは変わりはありません。
チーム王冠は震災後から現在、そしてこれからも困っている人のニーズをくみ取り活動していきます。
 


(代表の伊藤さんとボランティアのみなさん)

チーム王冠には宿泊所もありますよ。
まだまだボランティアの力を必要としています。
チーム王冠のボランティア最新情報はこちらから!
http://bit.ly/1nMBY9O

(ボランティアインフォ 田屋)