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【311イベント】針を動かすと心が落ち着く〜東六郷のお針子団体マートル〜


「Myrtle(マートル)」=幸せを呼ぶ花。
そのことを知り、団体名にしたそうです。

Myrtleは、宮城県仙台市若林区井土地区の沿岸部で、震災の被害にあった30代から50代までの女性、約10人で手芸をしている団体です。



団体ができたきっかけは、お茶飲み。もともと同じ井土地区に住んでいたものの、震災の影響で居住地がバラバラに…。たまたま、お茶飲みをした際に、「手芸をしたり、お茶会をしたり、そういう場があったらいいよね」という話になりました。

「針を持っていると心が落ち着くんです」。そう話すのは、菊池裕子さん(47)です。「被災した後は、そのことばかり考えてしまい、何も手につきません。今でも、めまいがして、働くのも億劫で…。何もしていない時は、震災関連のテレビが映って、それを見ては泣いて…。少しでも忘れられる時間が欲しっかたんですよね」。

「じゃあ、やろう!」と、そこから声かけをして人数を増やしていきました。材料も全て流され、何も無い状態だった物の、みんなで道具や材料を持ち寄り、1月からこれまで、5・6回開催しているそうです。



Myrtleでつくられている物は、種類が豊富で、1つ1つのクオリティーが非常に高いのが印象的でした。この日の取材で、見せてもらった、まだ試作段階という“針山”。針山とは思えないくらい可愛いです。さらに驚くことに、針山にさしてある針。この針の上の部分についているお花。てっきり、買ったものかと思っていたのですが、手作りなのだとか…。素敵すぎです!




「みんなとの関わりがあることで、前を向ける瞬間がある」。
「子どもの前では笑顔でいたい」。
「心が落ち着く場所を模索していた」。
いろんな想いのもとでつくられていく作品。これらの作品は、長町モールで購入することが出来ます。知り合いの方の紹介で、販売にこぎつけたそうです。
「せっかくつくるんだから、どこかでうれたらいいよね〜、って話していたんです。1個売れた、など聞いた時は、とても嬉しいですね〜。励みにもなります」。


Myrtleで活動している方は、ほとんどが民間借り上げ住宅に住んでいる方々。
仮設住宅のような集会所がないので、みんなが気軽に集まれて活動ができるような場所が、なかなか無いそうです。今は、お金を払って、施設を借りたりし、活動しています。しかし、2時間とか制限があるので、家でつくってきたものを見せ合ったりするだけで、あっという間に時間が過ぎて行ってしまうそうです。

なかなかスポットのあたりにくい、民間借り上げ住宅。
お金があるから、仮設住宅に入らなかったわけではありません。
仮設住宅に入りたくても入れなかった」
「子どもが避難所生活に限界がきて、仕方なく」
「おじいさんの徘徊が始まって、避難所にいれなくなって」

それぞれの方に、様々な理由があるんです。避難所にいたときはいろんな支援があったけど、一歩外に出ると、情報も入りにくい状態だそうです。

「本当は長い時間を確保して、みんなでワイワイしたいんですけどねぇ」
「前はうちにおいでよ〜!って言えたんですけど、今はみんなが集まれるような広さが無いので、それも出来ないんです」。

団体のサポート役として、率先して動いている大友広美さん(49)は、団体の夢を、次のように話します。「希望は10時〜17時頃まで開いていて、自由に出入りできる空間をつくりたいですね。そこで、子どもを連れきて面倒を見合ったり、自由にお茶をしたり。『何かやっているなぁ』って、気になった人がふらっと気軽に立ち寄って『私にも出来るかも!』と、一緒に活動するきっかけにもなればいいですね。ゆくゆくは、こういう会がいろんなところに出来て、一緒にコラボしたりしながら、イベントが出来ればいいなぁ、って思っています」。

マートルさんの作品は3月11日東北大学で行われる以下のイベントの出展します。
お話しを伺った大友さん始め、みなさんがいらっしゃって作品作りのワークショップも行います。
ぜひのぞいてみてください。


今回、取材に応じていただいたみなさん。
会長:菊池さん(47)
大友さん(44)
三浦さん(50)
大友さん(49)

1万のつながりを 〜311から未来へ〜

取材協力
情報ボランティア@仙台
(東北福祉大学:大島湧未)