笑顔が咲いた〜JR南小泉仮設住宅でいけ花レッスン〜

雪がちらつく1月某日、仙台市若林区にあるJR南小泉仮設住宅でいけ花教室が開かれました。
企画したのはこの仮設住宅(社宅を利用したみなし仮設)で継続的な支援をしているボランティア団体「Dandeらいおん」です。集会所などを利用して、様々なイベントを企画し住民同士のコミュニティー作りの手助けをしています。


会場に到着すると、すでにたくさんの参加者が集まっていました。
自然と会話が始まって、にぎやかで温かい雰囲気が漂っています。

「あなたのお名前教えてくれる?お顔は覚えてるんだけどなかなか一致しなくて」
「私もよ!○○といいます。これからもよろしくね」

こんな会話も聞こえてきて、こういった小さな出会いやコミュニケーションを積み重ねがやがて大きな人の縁となっていくのだと思いました。

今回講師をしてくださったのは、草月流という流派でお花をいける、若林区在住の東和果(あずまよりか)さんです。

「つばきの葉っぱは肉厚で重厚感があります。バランスを考えてみてください」
「今回のお花は2週間ほどもちます。ただ桜は明日あさってには散ってしまうかもしれませんが、散っていくのもお花の醍醐味ですよ。」

東さんのアドバイスに耳を傾けながら、お花をいける参加者のみなさん。それぞれの作品を褒め合いながらとても楽しそうです。
ある参加者の方は「どうしても殺風景になりがちな仮の住まいだけど、生花があるだけでうんと元気になれるのよ」と話していました。

東さんに今回のレッスンのきっかけを伺ったところ、とてもうれしいお答えが!
前回ブログでDandeらいおんさんを取材した記事が、河北新報の夕刊に掲載され、偶然それを見たことが、支援に来たきっかけだったというのです。

その時の記事にはこんなことを書きました。
思わぬ自分の趣味や特技が、実は被災者の心を少しだけ明るくする“種”であることを、もっと多くの人に知ってほしいと思う。


数年前に仕事を辞めて、趣味でいけ花を始めたという東さん。
震災後も何かしたいと感じていたが、そのきっかけが掴めなかったそう。
そういった人の背中をぽんと押してあげたいという想いをこめて書いた記事がそのきっかけとなったことに、とても嬉しくなりました。

震災のあの日からもうすぐ1年が経とうとしています。多くの人が自らに「私には何ができるか」と問い続けてきた1年たったのではないでしょうか?その一人一人の「何かしたい」という思いを、一つずつ形にしていくことが、やがて大きなパワーになると願って、これからも支援したい人としてほしい人を繋いでいきたいと思いました。

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(ボランティアインフォ:大藤)