【第6日目 もとボラプロジェクト実施報告】

もとボラプロジェクト6日目。今回は神奈川から来た片岡がお送りします!

今日は宮城県の北東部にある南三陸町へ。まずはじめは、いつもと同じく災害ボランティアセンターに向かいました。新しい場所に行く時は、最初にボラセンを訪れるのが定番になっていますね。

事前にボラセンのサイトをチェックした所、「ボランティアの受付時間が9時〜12時から8時半〜9時に変更」とあり、他のボラセンがどんどん縮小または閉鎖し始めていることから、南三陸町も同じではないかと予想していたのですが、お話をお聞きしたところ、ボランティアが多いと手続きに時間がかかり、出発が遅れてしまうために変更したということがわかりました。平日には150〜200、休日は300〜350もの人が来るそうで、時には定員以上の人が来ることも。こちらのボラセンは9月以降は縮小しつつも、運営はしばらく続けていくとのことでした。



また、南三陸町は避難所を8月一杯で閉鎖するそうなのですが、仮設住宅に移った後の食糧調達に少し難があるようでした。仮設住宅に移動すると物資の支援が受けられなくなってしまうことももちろんそうですが、南三陸町にある仮設住宅の周辺にはスーパーやコンビニがとても少なく、アクセスも悪いため、車を持っていない住人の方々は、朝と夕方に一本ずつあるスーパーと仮設住宅を往復するバスや、宅配サービスを利用して食糧を調達しているようでした。

食糧に関しては他の地域の方々も心配している事だと思うので、何かしらの対策があれば良いのですが…。



次はボランティアの方々が運営するカフェがあるとの情報をキャッチし、平成の森というスポーツ施設に向かいました。かなり広い施設なので、少し迷いつつもなんとか発見!



「カフェ あづまーれ」さんです。

なんと、ドリンクやお菓子を無料で提供されているとのことでした。お昼少し前にお伺いしたのですが、地元の方でとても賑わっていました。元々は国境なき医師団の方々が運営していたそうで、今は東日本震災心理支援センターの方々が運営しているそうです。10時から15時まで営業しているそうなので、南三陸町へ行かれる方は立ち寄ってみてはいかがでしょうか?



「カフェあづま〜れ」のボランティアの方にお話をお聞きしたあと、ふと横を見てみると何やらたくさんの服と、たくさんの女性の方が。物資の配布かな?と見ていたら、スタッフの方から「ボランティアさんもよかったらどうぞ!」とお声をかけてくださいました。LOL JAPANという団体の方々で、物資の『配布』ではなく『販売』をされているとのことでした。といっても、お値段はどれも100〜200円。配布ではなく、たった100円でも金額を設定して販売するのは、被災者の方々に『購入する』という感覚を思い出してもらう為、だそうです。一回目、二回目と好評だったので、また冬頃に開催するかもしれないとのことでした!



お腹の空いてきた一行は、以前の【第3日目 もとボラプロジェクト実施報告】にも登場した「海フードBBQ」というレストランへ。この記事にある写真を見てから海老フライが食べたくて仕方がなかったので、気分は急上昇。うわさ通りの眺めと、うわさ通りのプリプリジューシーな海老フライに大満足したところで、次の訪問先探しに。店内に貼ってあるチラシやポスターを見ていた所、「ボランティア募集!」の文字を発見。しかもお隣にある「ホテル観洋」で活動をしているとのことだったので、早速向かってみることにしました。


「ホテル観洋」でお会いしたのは「TERACO(てらこ)」という自習支援のボランティアを行っている小楠さん。小楠さんは、はじめは他の支援を行っていたそうなのですが、ご自身もお子さんを持っているということで、避難所の子どもたちのことが気になりはじめ、同じく避難所でボランティアをしていた他の大学生と一緒に勉強を教え始めたのがきっかけだったそうです。その避難所は解散したものの地域の方からのニーズもあり、拠点を「ホテル観洋」に移し、再開したそうです。常時3〜5人程の大学生や塾の講師が常駐し、子どもたちの自習を助けているとのことです。「子どもの自習支援」や「大学生とふれあう事で子どもたちに刺激を与える」だけではなく、「大学生に被災地の現状を知ってもらう」という目的もTERACOにはあるそうです。お話をお会いした後、実際に寺子屋のお部屋を見せて頂きました。





壁には世界史や日本史の年表、数学の公式などの他にも、ポイントカード(テストで良い点を取るとポイントが貯まっていくそうです!)など、色んな工夫があり、集中して勉強をすることが出来る素晴らしい環境になっていました

TERACOさんは今後も活動を続けていくそうです。今のところ、人手は足りているそうですが、学生の夏休みが終わると足りなくなってくる可能性があるそうなので、教える事に自信がある方は是非!


南三陸町は山が多く、車で走っていると山と海に囲まれた小さな集落があるのをちらほらと見かけました。全く人気のない所も多く、このまま人の手が入らず忘れ去られてしまうのではないかと思うような、全く復興の進んでいない場所もありました。そうなってしまわない為にも、もっと南三陸町で活動している団体さんの手助けをしたいなと思いました。

そして、もとボラプロジェクト第一期も残すところ後1日となりました!最後まで気を抜かずにしっかりとやっていきたいと思います!
(片岡)

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