【第5日目 もとボラプロジェクト実施報告】

もとボラプロジェクト5日目、今回の記事は埼玉から参加した林田が担当します。

 5日は朝から七ヶ浜へ向かいました。七ヶ浜災害ボランティアセンターへ向かう途中に、畑で1列に並んで作業をする人の姿が見えました。


車を止めて話を伺ってみると、畑の持ち主の方がボランティアの方々と作業をしていることが分かりました。鍬やスコップで畑の土を掘り返し、土に埋もれたガラス片を取り除いているとのこと。
震災後、ガラス片を取り除く前に畑に流れ込んできた車などを取り除くために重機が入ったそうです。重機が作業のために畑を移動するなかで、ガラス片が割れてしまい、重機の重みで畑の土に埋もれてしまいました。この畑に埋もれたガラスを取り除くために皆さん作業をしていたのです。

畑の持ち主の方は、今回知人に声をかけて自分でボランティアを集めたとおっしゃっていました。なかなか届きそうにない支援を待っていても仕方が無いので、自ら人を集めることを決心したそうです。

お話を伺うなかで最も印象に残ったのは、「1000年かけて人間が海を汚したものが、陸に戻されただけ。海が『こんなものはいらねぇ』と返してきただけさ」という言葉でした。この言葉を聴いて、前向きに生きようとする姿に感銘を受けました。しかし、その一方で、押し潰された車やがれきがまだまだ残る畑を前に、復興への道のりの遠さを感じずには居られませんでした。

畑を後にして七ヶ浜災害ボランティアセンターへ。スタッフの方に話を伺ったところ、七ヶ浜地区には瓦礫処理を待つ家がまだ200件以上あるとのこと。1件を処理するのに30人1チームで1日かかるので、仮に1日100人のボランティアを集めたとしても2ヶ月以上はまだ瓦礫処理を続ける必要があると仰っていました。

その後、七ヶ浜災害ボランティアセンターの横にプレハブを構えるレスキューストックヤードさんを訪問。
名古屋から1週間交代でボランティアの方を20名ずつ派遣しているとのこと。活動内容としては、夏祭りの会場設営や仮設住宅内での喫茶の運営などを行っているそうです。また、9月上旬まで菖蒲田浜での海岸ボランティアを募集していました。ボランティアと聞くと少し重々しい感じを受ける人もいるそうです。もっと気軽に仲間同士で互いに誘い合って参加してもらうために、この海岸ボランティアの募集を始めたと仰っていました。

夜は宿泊先の屋上から七夕花火祭りで打ち上げられた花火を見ました。花火の打ち上げが始まってしばらくの間は、街に設置されたスピーカーから鎮魂の意を示すための音楽が聞こえました。音楽が終わった後は、仙台の空に見事に広がる花火を見つつ、会話を楽しみました。

しかし、ほっと息をついたのもつかの間、片付けの後はミーティングを行い今後の活動について話し合い。「もっとボランティアを!プロジェクト」の第1期もいよいよ終盤。ボランティアをしたいとボランティアをして欲しい人をもっと繋ぐために、これからも頑張っていきます!
(林田)

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