仙台—塩釜、行きと帰り

仙台市に住む私たちボランティアスタッフは4月16日(土)、塩釜市災害ボランティアセンターを訪問しました。行きの車内では、震災後に自分や友人たちが経験したことについて、話題が途切れることがありませんでした(私たちは前日の説明会で初めて会ったばかりです)。

断水&停電で、水をマンションの20階まで階段で運んだ。
下水管が壊れて、マンション内のトイレが使えなくなった。
2日前にガスがきて、やっとお風呂に入れた。
そして、何もかもが不足した震災後の日々・・・。

多くの仙台市民が経験していることですが、でも一人ひとり少しずつ違う困難と不便について話しながら、国道45号線を東に向います。七北田川にさしかかる辺りから、津波の痕跡が目に入るようになりました。それでも、がれきは所々の集積所に集められ、多くの人の努力のあとがはっきり分かる状態でした。

塩釜市災害VCもひと区切りついた様子で、「ボランティアをしたい方は、もっと人手が必要なところに、ぜひ行っていただきたい」とのことでした。

帰りは仙台新港を回ってきました。そこには、がれきやヘドロ、無数の傷んだ車、陸にひっくり返ったボート、倒れたガスタンクなど、何度もテレビや新聞で見た光景が広がっていました。それでも、その状態はそれなりに「片付けた」後であることが、余計に被害の大きさを物語ります。私たちは無言になってしまいました。

震災からひと月以上たっています。「復旧」への遠さを思い知らされた帰り道でした。

仙台に戻ると桜が満開に!この2日間の暖かさで一気に花開いたようです。明るいほうへ、明るいほうへ、私たちの活動が少しでも役に立ちますように。遠い道のりを少しずつでも歩いていこうと思いました。



(ボランティアスタッフ角田)